富士ハーネス

静岡県にある「富士ハーネス」は常時見学可能な盲導犬の訓練施設です。動物が好きな人は「ポチたま」で見たことがあるかもしれません。
これから盲導犬になる子犬がいる幼稚園みたいなところから本格的な訓練を行う大学みたいなところから引退した盲導犬がいる老人ホームみたいなところもあります。
訓練は犬だけでなく視覚障害者の方も盲導犬の“ユーザー”になるために盲導犬との共同訓練が必要なため、そのための宿泊施設もあります。

施設内をウロウロして“幼稚園”の子犬を覗いたり“大学”で訓練中の候補生とすれ違ったり、犬メインの空間なので犬が好きな方には魅力的な空間だと思います。
盲導犬のデモンストレーションでは盲導犬の“仕組み”を実演を通して知ることができます。例えば盲導犬は漠然と「視覚障害の方を誘導している。」と思っていましたが、“誘導”と言ってもカーナビではありませんので犬に「コンビニまで」と言っても最適なルート探索はしてくれません。
盲導犬の役目は“安全に歩くためのお手伝い”なので、障害物を避けたり段差を教えたりという視覚情報を補ってくれる存在です。犬は曲がり角を教えてくれるので道順は人が理解しておく必要があります。

デモンストレーションを見ると「盲導犬ってすごいなぁ」と思うことが多くあり、例えば障害物を避けるという行動も「自分が通れても、人が通れない」ところを避けます。幅が狭いところだけでなく、車のサイドミラーなど自分の頭上の障害物の認知してちゃんと避けることができます。
車を運転するときに車両感覚を身に付けるのに苦労した記憶がありますが、盲導犬はそれに似たようなことがしっかりできているわけです。すごい。
私は犬を訓練させれば車を運転させることだって不可能ではないのではないかと犬に大いなる可能性を感じました。

富士ハーネスでいくらかの寄付をすると盲導犬と歩く体験をさせてもらえます。私も体験しまして、ここでも改めて盲導犬のすごさを知りました。
アイマスクをして盲導犬と歩くわけですが、思ってる以上に速度が速い。終わった後に何人かとすれ違っていたことを知らされ、「ぶつかりそう」とか「うまく避けられるかな」とか全く不安になるどころか何も知らない間に人を避けていたことに驚きました。すごい。
不謹慎な表現ではありますが「お酒を飲んで酔っぱらって半分寝ている状態でも盲導犬がいてくれれば安全に家に帰れる。」と言えば盲導犬のサポートが如何に信頼でき安心できるものかということが想像できるのではないでしょうか。「白杖よりストレス無く歩けるので希望する人が多い。」というのが体験してよく分かりました。
ただ希望者は多い盲導犬ですが、やはり生き物なので育成に手間と時間がかかるため、供給が追い付かない現実があります。

これは自分への戒めのために記しておきます。
盲導犬を見かけたときに触ったりオヤツをあげたりする人はいないと思いますが、じっと見るのもよくないそうです。「偉ないなぁ」とか「すごいなぁ」とか思いながら温かく見守っているつもりでついつい見てしまっていたので、今後はあまりジロジロ見ないようにします。
犬が好きな皆さんはついつい犬を目で追ってしまうと思いますが、犬も人も見られていると思うと気が散るので気を付けましょう。